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2016年9月のバンクーバー及びフレーザーバレーの市場統計が発表されました。

2016年9月のバンクーバー及びフレーザーバレーの不動産市場統計が発表されました。先月から頻繁に市場が落ち込んでいるというニュースが流れていますので、大変興味深い内容です。是非ご覧ください。ニュースではグレーターバンクーバー全体の売買軒数が昨年9月と比べて33%激減した事が強調されていますが、実際にはそれぞれの不動産のタイプやエリアによって大きく異なります。

① 一戸建て物件の売買軒数が激減

平均価格帯で$1.5ミリオンを上回る一戸建て住宅は、もはや一般家庭には手が届かないレベルに達しています。これらの不動産の殆どは海外からの新移民や、投資家層、建替え利益を狙った中小ディビロッパーによって昨年から急激な上昇を見せていましたが、新規課税やキャピタルゲイン税の国税査察などの引き締めにより、8月以降大きく落ち込んでいます。特に中国系に人気の高いバンクーバー、リッチモンド、バーナビーでは顕著で、現在では Listing to Sales Ratio が10~15%未満と、買い手に有利となるバイヤーズ・マーケットにになっています。価格も軒並み15%程度下がってきています。但し、昨年からの1年で35%以上も上昇していましたので、まだまだ高止まりといった感じです。セラーも特別な理由が無い限り売り急ぐような事はありませんので、恐らくこのままなだらかな調整で来年春の市場を向かえそうです。

② コンドミニアム・タウンハウス市場は堅調

一方で、ファーストタイムバイヤーや若年層ファミリーでもまだまだ購入可能な、コンドミニアム、タウンハウスは堅調で、圧倒的な需要に下支えされています。市場の先行き不透明感や、モーゲージ審査基準の改定などにより、価格が下がるのではという見方もあり、全般的に半年くらい市場の動向を見てからという人も多いようです。Listing to Sales Ratio はまだまだ40%以上と高く、良い物件はやはり競合して直ぐに売れています。これらの市場はまだまだセラー・マーケットといえます。

③ マイホームの購入市場は安定している

投資市場は先行きの不透明感で停滞していますが、マイホーム市場は引き続き活発に売買がされています。買い手にとっては今年春のような過剰な競合が減ってきているため、多額のプレミアムを上乗せして落札しなくでも、1対1で適正な条件交渉が可能になったという点が大きいです。今から年末にかけては市場が停滞していますので、既に購入に向けてご用意されている場合には好機と言えます。毎年春のシーズンはそれなりに活発に売買がされますので、競合しない今の方が良いかもしれません。

④ 投資物件市場

現在販売されている大掛かりな再開発物件は、完成時期が2019年~2021年と3年以上先になります。既に販売が終わっているプロジェクトなどは、多くの外国人投資家によって購入されていますので、そのまま完成時に決済をすると、新規15%課税の対象になってしまします。従って今後は完成前にアサイメント(購入契約譲渡)という方法で売り抜けを狙うケースが増えてくる可能性があり、それらの多くは現在販売している同等物件より安く価格設定されていますので、場合によって良いディールが見つかる可能性もあります。

グレーターバンクーバー市場統計

 

フレーザーバレー市場統計

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